パートナーインタビュー

「小さく入って大きく育てる」戦略が奏功。パートナー3年目でビジネスが急拡大し、社長賞を獲得!

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2017年にさらなる企業成長を目指して
サイボウズパートナーとなった
クオリカ株式会社様。
サイボウズビジネスを展開する上で、
どのような課題に直面し、
それをどう乗り越えたのでしょうか?
ビジネスを軌道に乗せるまでの、
成功の秘訣をうかがいました。

クオリカ株式会社

インダストリー
ビジネス事業部
副事業部長

金井雄司

インダストリー
ビジネス営業部
主任

三田稔久

TISインテックグループの一員として、主に製造業・流通業の企業に向け、システム開発からパッケージソフトの開発・販売、クラウドサービス等各種ITビジネスを展開している。

INDEX.01

社内活用で効果を出したkintoneに注目

2017年にサイボウズパートナーとなる前、ビジネスにおいてどのような目標や課題がありましたか?

金井

弊社は従来、法人のお客様に対して、継続的なおつき合いで関係を深めながら、比較的開発規模の大きなSIサービスなどを提供することを主要なビジネスとしてきました。しかし近年、ベンダーとしてお客様から求められるものが、「早く、軽く、小さく」へと変化してきて、単に「SIに強い」というだけではお客様から選ばれない、事業体として成長できない、という状況になっていました。

そのため、アフターサービスやマーケティングのソリューションの提供など、お客様のニーズに応えられそうなサービスをいろいろ始めてみたのですが、どれもビジネスとして思うようにいきませんでした。そうした中、たまたま社内での活用で効果を出していたkintoneに注目するようになったのです。

三田

弊社は、2015年にkintoneを営業支援システムとして全社導入していました。私がその導入プロジェクトを担当したのですが、実際に触ってみると非常に使い勝手がよくて楽しい上、価格も安く、いろいろなことを実現できるおもしろい製品だと感じました。kintoneなら、お客様のニーズにも低コストで柔軟に対応できそうだ、と考えていたところ、導入プロジェクトの責任者だった当時の社長から、「クオリカで成果を出せているのだから、お客様でも使えるのでは」という意見が出て、サイボウズパートナーとなることについて社内で検討が始まりました。

金井

その際に比較した他のサービスは、技術的なハードルが高く、弊社の既存のソリューションと組み合わせて提供するのが難しそうでした。それに対してkintoneは、ローコードによるアジャイル開発で、お客様のご要望をより簡単に、迅速に実現することができます。新ビジネスとして立ち上げが早く、人材育成への投資も少なくて済み、なにより弊社の弱い部分をサイボウズがしっかりサポートしてくれる。そうした点が、サイボウズパートナーとなる決め手となりました。

INDEX.02

kintoneの優位性を社内に訴求

パートナービジネスの開始当初、どのような問題や苦労がありましたか?

金井

開発期間が短く、ライセンスが安いというkintoneの特徴は、もちろんお客様にとっては大きなメリットです。しかしそれは、提供する側からすると、開発期間が短い分、1つの案件から得られる対価が少ないことを意味します。そのため当初、社内の開発部門からは、新ビジネスとしてあまり歓迎されなかった、というのが実情でした。

三田

その状況を打破するため私は、周囲の人たちがお客様に提案するシステムの話をしていたら、そこへ積極的に割り込んでいって、「あ、それならkintoneで簡単にできますよ!」などとおせっかいな提案をするという、地道な活動を1年ほど続けました。社内におけるkintoneの認知度を少しずつでも高めていこうと考えたのです。

転機が訪れたのは2018年のことです。社内全体で、新規のお客様開拓が重要施策として位置づけられ、時を同じくして、既存のお客様からより費用対効果が高く即効性のあるサービスが求められていたことなどのタイミングが重なり、kintoneの実効性をアピールできるチャンスが来ました。

どのようなポイントからkintoneを社内で訴求したのですか?

三田

フック商材としてお客様に入り込みやすいという即効性、ライセンス販売を併せることでストックビジネスを展開できる安定性、既存のお客様のさまざまなニーズに対応できる柔軟性・展開性などです。中でも開発部門に刺さったのは高収益性、要するにバグの少ない開発が可能で、手離れよくきっちり計画通りに終われるところです。そうした点をアピールすることで、kintoneの優位性がようやく社内で認知され始め、2018年10月に改めて、パートナービジネスとして本格的なスタートを切ることができました。

INDEX.03

「小さく入って大きく育てる」戦略

その後、パートナービジネスをどのように展開していきましたか?

三田

「小さく入って大きく育てる」を基本方針として、開発規模は小さくていいから、とにかくたくさんの案件を獲得して、短期間で回していきました。導入したkintoneが、お客様にとってなくてはならないシステムとなれば、そこからさらに当社が得意とするパッケージやスクラッチでの開発も組み合わせて、新たな提案をさせていただく機会を得ることもできます。そのようにして数をこなして実績を積み上げ、同時にノウハウを蓄積していきました。

人員体制についても、最初は営業1人、技術者1人からスタートしましたが、勉強会を開いて私が技術者にレクチャーするなどして、徐々に拡充していきました。私にわからない技術面の教育については、サイボウズにお願いして技術者向けの勉強会を開いてもらったり、サイボウズが数多く用意している教育用のコンテンツを活用したりしました。そういうサポート面の充実は、パートナービジネス立ち上げには非常に助かりました。

パートナービジネスが拡大していったことで、御社内ではどのような変化がありましたか?

三田

なんと、当初パートナービジネスに前向きではなかった人からも「kintoneいいね」「その案件ならkintoneでできそう」など、嬉しい反応を得られるようになりました。1年足らずでここまで変わるのか、kintoneすごいなと思いました。

そうした工夫や努力によって軌道に乗ったパートナービジネスは、具体的にどのような成果を上げていますか?

三田

パートナーとなった2017年に2件、2018年に3件だった受注社数については、2019年に12件と急増して以降、毎年同程度で推移しています。受注社数は年々伸びており、また既存のお客様からシステム改修のお話もいただきます。まさに先ほどお話しした方針の後半、「大きく育てる」というフェーズにやっと入ってきたと実感しています。

さらに、2020年にはサイボウズのゴールドパートナー(※)に昇格し、社内では社長賞を獲得することができました。本格的な開始からわずか数年で、パートナービジネスをそこまで成長させることができたのは、担当者として本当に嬉しいですし、弊社のビジネス全体においても大きな前進だと思います。

サイボウズの旧パートナー制度にて、年間販売金額が2000万円上のパートナーに与えられるランク。
現在は本ランク制度は廃止し、新しい評価制度を運用中。

今後、kintoneビジネスをどのように展開していく予定ですか?

金井

kintoneの最大の武器は、やはり「早く、軽く、小さく」という部分でお客様に訴求できる力があることです。それを活かしてお客様に入り込み、kintoneによるさらなる開発、あるいは弊社の得意とする分野のサービスをトータルで提供する、という戦略を今後も続けたいと考えています。

また、kintoneにはいろいろな連携サービスがあって、規模を問わず多くの企業で採用されています。そうした連携サービスと弊社の知見を組み合わせて提供することで、お客様の満足度をさらに向上させていきたいと思っています。

三田

kintoneはさまざまな業務アプリを作成できますが、「作って終わり」ではなく、実際の業務改善にまで踏み込んで、お客様と一緒にシステムを作っていく、会社を成長させる、というところを目指したいと思っています。そういう“お客様ファースト”の取り組みによって信頼関係を築き、お客様にとって「なくてはならない存在」を目指したいと思っています。

INDEX.04

“本当のパートナー”を得られた

そのほかに実感している、サイボウズビジネスのメリットや成果はありますか?

三田

私は営業職で技術的なバックグラウンドがあるわけではないので、従来の案件では開発がスタートすると、基本的に関わることができませんでした。しかし、kintoneに関しては、自分で触ってある程度理解することができます。お客様と直接お話しして、「お客様はこういうことを求めていて、kintoneのこの機能を使えば実現できる」ということを開発メンバーと相談しながら、成功へ導くことができます。私のような営業職にとって、そこがkintoneの利点として感じている部分です。

また、サイボウズの他のパートナーの方と仲よくさせていただけることも大きなメリットです。他のパートナーの方から見て弊社は、通常のビジネスならコンペ先、ライバルですから、どちらかというと情報を与えたくない、関わりたくない存在であるはずです。ところが、サイボウズのエコシステムにおいては、kintoneに関して困っていることの相談に乗ってくださったり、プラグインなどの連携サービスを提供してくださったりと、本当の意味で“パートナー”として接してくださいます。それによって自分たちの知見が上がり、それをお客様に還元できるというのは、本当にありがたいことだと感じています。

INDEX.05

製品愛と長期目線

ご経験を踏まえ、パートナーになることをご検討中の企業の方に対するアドバイスやメッセージをお聞かせください。

三田

パートナービジネスを成功させる一番のポイントは、「提供する製品を好きになること」だと思っています。私は、自分で触って理解し、これはいいものだ、いろいろな業務課題を解決できる、と感じたからこそ、お客様にぜひ紹介したいと思ったのです。パートナーになることをご検討中の方には、まずご自身で触ってみることをお勧めしたいですね。

金井

kintoneは、アジャイル開発を求めている、この時代のお客様にぴったりなソリューションです。また、サイボウズには、サイボウズ OfficeやGaroonなど、業種業態を問わずにいろいろな角度からお客様の業務を支援できるソリューションが豊富に揃っています。単価が安い、開発コストが低くなる、という懸念があるかもしれませんが、お客様に長く使っていただけること、信頼していただけることには、単純な金額で表せない価値があります。やはり、パートナービジネスは、じっくりと腰を据えて進めていく必要があるということを、ご検討中の方には伝えたいですね。

取材・執筆 : 松島 拡

撮影 : 内田 明人

取材日 : 2022年2月22日

クオリカ株式会社

TISインテックグループの一員として、主に製造業・流通業の企業に向け、システム開発からパッケージソフトの開発・販売、クラウドサービス等各種ITビジネスを展開している。

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