
パートナーインタビュー
kintone 技術者不足を解決!開発未経験者を即戦力に大化けさせる秘訣とは?
後編
- コンサルティング
- プロダクト
- 50名以下
- 関西

関西拠点のサイボウズオフィシャルパートナーとして、各地で高い評価を得ているノベルワークス社。
最近は kintone×AI ソリューションのリリースでも大きな注目を集めています。
そんなノベルワークス社では、経験の有無をほとんど問わずに技術者を採用しています。
なぜなら、技術力以上に重要なことがあるから。
今回は、ノベルワークス社に未経験者の採用・育成の秘訣について伺いました。
そこで見えてきたポイントは、次の3つです。
1.最も重要なのはコードを書くスキルではなく、お客様の視点で考えること。
2.実務を中心に、自社開発のサービスを活用した独自のkintone習得法。
3.早ければ即、遅くとも3ヶ月以内には基本的な案件の主担当として対応可能に!
株式会社ノベルワークス

代表取締役
満村聡氏

社長室 室長
下村佳穂氏

業務内容の整理・システム検討から、開発・社内での kintone 導入研修までトータルサポート。
システム開発のプロとして、課題解決+αの「面白い」システム提案ができることを最大の強みとしています。
INDEX.01 未経験者採用の背景
採用難の現実と採用方針の見直し
未経験採用はkintoneビジネスへの参入当初から実施されていたのでしょうか?

満村氏
正直なところ、最初は即戦力となる経験者を採用したいと考えていました。
しかし、当社は知名度が高いわけでもなく、高い給与を支払えるわけでもありません。そのため、どうしても人材が大企業へ流れてしまう現実がありました。
そこで、採用の幅を未経験者にも広げることにしました。 きっかけは、経験者を募集していた際に未経験の方が応募してくれたことです。実際に面接で話してみると、とても魅力的な方でした。
私自身も未経験からプログラマーになった経験があったため、「なんとかなるだろう」と思い切って採用を決断しました。
未経験ではありましたが、「お客様のお役に立ちたい」という気持ちを原動力に、研修を経てすぐに戦力として活躍してくれました。
この経験が、新たな採用の道を切り開くきっかけとなり、その選択は正解だったなと思っています。
特に kintone はノーコード・ローコードツールであるため、プログラミングのスキルがなくても「お客様の理想」を形にすることが可能です。
その特性を活かせば、未経験者でも早い段階から戦力として活躍できると感じています。
私は、学生時代は土木専攻で、社会人になってからプログラマーとしてのキャリアをスタートしましたが、そんな私でも kintone を使いこなせていますし、何より大事なのはコードを書く能力ではなく、「お客様がどうすればハッピーになれるか」をお客様の立場で考えることだと思っています。
INDEX.02 採用で重視するポイント
カルチャーフィットを重視した採用
未経験を積極採用されているとのことですが、これだけはできてほしいという最低のラインはあるのでしょうか?

下村氏
新卒は文理を問わず採用し、中途も前職の経験の有無を問わずに採用しています。ですので、ほとんど設けていないです。
面接では技術的な質問はほとんどせず、「大事にしている価値観」や「新しいことに前向きに取り組めるか」という人物面を評価するような質問をメインにしています。
人物面重視とのことですが、採用において特に重要視されていることを教えていただけますか?

満村氏
チームのカラーに合いそうか、さまざまなことに前向きに全力で取り組めるか、という点を重視しています。
当社の社員は、休日でも一緒にアウトドアを楽しむような文化があります。
そのため、「みんなで何かをするのを楽しめるか」という点を大切にしています。
仕事も遊びも仲間と一緒に全力で、前向きに楽しめる人が理想ですね。
そういう人であれば、専門的なスキルがなくても kintone は使いこなせると思っています。
そのため、経験の有無はほとんど気にしていません。
INDEX.03 採用の工夫
未経験歓迎のアプローチとユニークな自社広告
過去に採用に苦労されていた時期があったとのことですが、未経験の方は何をきっかけにエントリーされるのでしょうか?

下村氏
IT業界で働きたい人は多くいますが、他のIT系企業では経歴を重視することが多く、書類選考の段階で落ちてしまうケースが少なくありません。
その点、当社は未経験でもチャレンジできる環境があり、人物面をしっかり評価する会社です。
だからこそ、その価値を感じて応募してくれるのだと思います。
以前、Wantedly で「人物重視の採用」を打ち出した記事を掲載した際はかなり反響が大きかったですね。
「気合、根性、筋肉の3Kエンジニア募集」というキャッチーなタイトルで掲載すると、1,755views、1週間で21人のエントリーがありました。零細企業が採用のノウハウも全く分からず出した記事だったので、想像以上の反響に驚きました。
キャッチーなワードがうまく響いたのかもしれませんね(笑)。

Wantedlyに実際に掲載していた記事
INDEX.04 研修の内容
自社開発の製品を活用しながら案件ベースで学ぶ
どのような内容の研修をされているのでしょうか?

下村氏
研修期間は1ヶ月で、その半分は実務に取り組みます。
研修内容としては、まず基礎座学を行い、次にロールプレイングを通じて実践的なスキルを養います。
その後、kintoneの基礎講習(ヘルプページやパートナー向けの学習動画を活用)を行い、最後に本格的な顧客対応に進む流れです。
早い段階で案件に参画させて、実業務を通じて学んでいくスタイルをとっています。
ただし、未経験者に急に案件ベースで学ばせるのは難易度が高いため、
当社が開発したAIサービス「レクシン(※1)」を活用しています。
レクシンはシステムの設計から開発までをサポートするサービスで、ヒアリングの内容をもとにアプリ構成図の作成や適切なプラグインの選定をします。
顧客との会話の議事録をレクシンに入力し、提案のベースを作成させるような使い方も可能です。
未経験の状態でいきなり提案を考えるのは、そもそも知識がなく難しいかと思います。
そのため、まずは自分でおおまかな流れを考えたうえで、レクシンを壁打ち相手として活用する、という使い方になります。レクシンを講師のように使うことで、日々の研修コストを抑えられていると感じています。
研修期間終了後、早いメンバーはすぐに独り立ちできることもありますし、
他のメンバーも研修期間を含めて3ヶ月後には基本的な案件に1人で対応できるようになります。
※1:レクシン AI for kintone
打ち合わせの議事録をもとに要件定義を行い、設計書の生成からアプリ作成を行います。


レクシン AI for kintone の製品画面
株式会社ノベルワークス
大阪府に拠点を構え、顧客の業務内容を整理し、システム検討から開発、社内研修までをトータルサポート。主に以下の4つの事業を展開。
・kintone開発・導入支援
・AI開発・導入支援
・DX人材育成研修
・システムデザイン、コンサルティング
CyPN Report 2025のインテグレーション部門で 2 つ星を獲得。
kintoneの開発・コンサルティング経験を活かし、ヒアリング内容をもとにkintone設計を提案するAIサービス「レクシン AI for kintone」を開発し、2025年 5月にリリース予定。
